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塾 アルバイトを潜入レポート

土日中心の勉強はやむを得ないとしても、たとえば平日に毎日一五分や三〇分程度の時間をつくり、休日勉強のためのメンテナンス時間として使うべきなのです。 この程度の勉強時間は、それこそ通勤電車に乗っている時間などを利用すれば確保できます。
それほど難しくはないはずなので、できるだけ毎日勉強を続けるよう、ぜひ心がけていただきたいものです。 無駄な時間を省くという意味では、情報の整理方法も考え直す必要があります。
仕事や勉強の際、どこに資料をしまい込んだかを忘れて、探しもののために莫大な時間をロスするようなことがあります。 そうならないためにも、勉強や仕事を効率的に進める情報整理術はぜひ身につけておきたいものです。
パソコンやインターネットの普及で、使い勝手という点では、まだまだ不満を感じている人が多いようです。 実際、データとして保存されたものをパソコンの画面上で見るより、従来のスクラップブックのほうがはるかに見やすいし、資料としても使いやすいのではないでしょうか。
じつは私もそのように感じている一人で、いまでもカテゴリーごとに大型の紙袋や段ボール箱を用意し、そのなかに紙に書かれた情報を整理しています。 家の外に持ち出すのは書籍のみにして、それ意外の資料は部屋の外には持ち出さない、という自分なりの約束事をつくって管理を行っています。
正直なところ、資料が入った段ボールが床に並ぶ姿は、パソコンによる情報管理に比べれば見栄えはかなり劣ります。 それに、この方法は資料を保存するスペースが必要になるので、住宅事情の悪い日本ではあまりお勧めの方法とはいえないのかもしれません。
その一方で、この方法には、資料が必要なときに「この段ボールのなかを探せば大丈夫」という安心感を与えてくれるというメリットがあります。 少なくとも私にとっては、大きな魅力です。

それゆえ私自身は、「これに勝る整理法はない」と思っています。 情報整理の一番のポイントは、まさにこの安心感にあります。
逆にいえば、どんなときでも自分の求めている資料がすぐに見つかるという安心が得られるのであれば、パソコンを使って情報管理を行うのも決して悪いことではないのです。 スクラップブックのようなもので情報を管理するにせよ、パソコンのなかでデータとして情報を管理するにせよ、どちらの方法にも一長一短があります。
個人の好みにも左右されるものなので、基本的には、実際に試したうえで満足できるほうを選択すればいいのではないでしょうか。 次は、資料の活用の仕方です。
私が実際に心がけている方法は、一度に多くの情報に目を通すことができるように、使いかけの資料などは、すぐに手が届く、目に見える場所に置いておきます。 必要な資料はだいたいパソコンデスクの両脇の机に置いていますが、それでもスペースが足りない場合は、床を活用することもあります。
あるテーマの勉強や仕事が終われば、使った資料は再び元の段ボールのなかに戻し、次に必要な資料を同じように机や床に並べます。 このときのポイントは、多少見栄えが悪くても、一つの勉強ないし仕事がすむまで、使用中の資料は決して「片づけない」というところにあります。
じつは心理学的に見ても、このやり方は非常に優れているといえます。 寝る前にいちいち片づけていたのでは、前日からの心理的連続性までもが失われてしまいます。

これでは机の上で作業を始めるまでに時間がかかってしまうので、使用中の資料を片づけないことが効率アップにつながるというわけです。 効率的勉強というからには、読書法にも工夫を凝らしたいものです。
少なくとも読んでいる本のはじめから最後までを暗記しようとするようなやり方は、時間もかかりすぎるし、ポイントを理解しにくいので止めるべきです。 私の場合、本を読むときには、自分が知識にしたいと感じた部分に大きめの付度を貼るようにしています。
その付度に「なぜそれを貼ったか」の理由を書いて、資料として引用したいときにすぐに検索できるようにしているのです。 強く賛成できるところ、検討に不満が残るところ、理解が困難なところなどにも、はっきりとそのことを書いた付簑を貼るようにしています。
こうすることで、その本は単なる情報源ではなくなり、自分の考えを整理した「使える資料」に変わります。 それから、アメリカ留学時代にマスターした効率的な方法に、「つまみ食い読書術」というのがあります。
この方法をマスターしたのは、留学先の精神医学校の勉強で、講義に必要な莫大な量の英語の本の読書を課されたのが、そもそものきっかけでした。 まるごと一冊読んでいたのでは次の講義までにとても問に合わないという状況に追い込まれて、そのうちに「必要な部分だけを読む」という読書法を自然に覚えてしまったのです。
それまでの私は、本はたとえ飛ばし読みでもいいから「最初から最後まで通して読まなければ意味がない」と信じて疑いませんでした。 時間不足から講師がとくに指定した部分にしぼって読まざるを得なくなっているうちに、この考えが大きく変わったのです。
実際、部分的に読んでも著者のいいたいことはわかるし、十分な知識も得られるものです。 これに気づくことができたのは、本当に大きな収穫となりました。
それ以来、日本語の本でも、時間節約のために、まず目次を見て興味深い部分、役に立ちそうに思える部分を選び、そこだけを集中的に読むようにしています。 その結果、情報の収集量、使える参考文献の数が飛躍的に増えました。
ちなみに、この方法は、自分が理解している分野の本を読むときに限定して使うべきだということを付け加えておく必要があります。 ある程度理解を深めている分野でつまみ食い的に本を読んでみると、知識の幅を広げるスピードが速まり、短時間で多くの推論パターンに接するメリットを得られることは、実際にこの方法を試してみればだれでもすぐに実感できるはずです。
ただし、理解が十分でない分野の本を読む場合にかぎっていえば、内容を曲解する危険もあるので、あまり勧められません。 読書術としては、速読法を身につけて、短時間で一冊の本全体に目を通す方法も有名です。
この方法は、どれだけ内容を理解できているか効果のほどが疑問なので、私は賛成しかねています。 それよりも、たとえ一部分でも大事なところを熟読するほうが、知識として頭に残るものははるかに多いはずです。

これが私の経験による結論です。受験生などに私が伝授しているテクニックの応用ですが、仕事や勉強に役立つノート術についても述べておきましよう。
セミナーなどを受講するとき、原則的に私はメモ帳を一切使いません。 そのかわりに、最低でもB5サイズのレポート用紙やノートを用意し、講師の話す内容を一心不乱に書き記します。
一見すると、私のやり方は無駄ばかりで、講師の話の要点だけをまとめてメモにとつたほうがよほど効率的に思えるかもしれません。 実際には自分の理解が進んでいるジャンルでもなければ、簡単にはその場で要点をまとめることなどできないのではないでしょうか。
少なくとも私は、「整理してメモをとったほうが効率的」などというのは現実的なノート術だとは考えていないのです。 だいたいメモを読み返すにしても、もともとの理解がなければ要点から中身を思い返すのは非常に困難です。

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